公開240件を処理量75.6Mトークンへ展開する
編集部が240文書を更新しても、連携処理が全コーパスを走査すれば費用の分母は240ではなく18,000です。さらに各文書を6分割するなら外部へ送る単位は108,000チャンクとなり、公開画面から見える変更量だけでは最大費用を説明できません。
最初に、変更文書数、対象となる全文書数、文書あたり平均チャンク数、チャンクあたり平均入力トークン、索引試行回数を取得します。単価を掛ける前に処理量をトークンへ統一すると、モデル変更や通貨換算とは切り離して原因を比較できます。
全量処理は18,000文書×6チャンク×700トークンで75,600,000入力トークンです。差分処理は240文書×6×700で1,008,000トークンとなり、再試行前の段階で75倍の差があります。
差分処理なら1.008Mになる
ここへ入力100万トークンあたりの現行単価と予想再試行率を掛けます。単価は記事へ固定せず、実行日にプロバイダー公式料金から確認した値を計算表へ記録します。AI Cost Circuit Breaker上のUSDは設定レートによる推定であり、最終照合はプロバイダー請求書を使います。
全量を許可する根拠を計算シートへ載せる
全量再構築には、差分では得られない便益が必要です。分割方式や埋め込みモデルを変えた、索引破損を確認した、全文書へ影響する前処理を変更した、といった理由を選び、単に実装が簡単だからという理由は費用欄と分けて記録します。
計算結果には金額だけでなく、所要時間、並行数、顧客向けAIと共有する容量、失敗時の最大再試行も含めます。安価なモデルでもキューが顧客処理を塞げば事業影響が出るため、トークン費用と運用容量を別列にします。
| 項目 | 差分更新 | 全量再構築 | 承認時の確認 |
|---|---|---|---|
| 文書数 | 240 | 18,000 | 対象集合を取得したか |
| 平均チャンク数 | 6 | 6 | 実測標本を使ったか |
| 平均入力トークン | 700 | 700 | 推測値に余裕を加えたか |
| 再試行前トークン | 1.008M | 75.6M | 式が再計算可能か |
| 再試行上限 | 1回 | 原則0回、手動承認 | 無限再試行がないか |
| 全量が必要な根拠 | 不要 | 記入必須 | 差分不能を証明したか |
公開操作と索引実行を分離する
編集者の公開操作だけで全量再構築を即時開始すると、費用判断をする時間がありません。公開は変更一覧をキューへ積み、差分件数が予算を超えた場合や全量フラグが立った場合だけ、運用責任者の承認を待つ構成にします。
実行中は処理済み文書、未処理文書、失敗文書を別々に保存し、再開時に完了分を送り直さないようにします。1公開につき許可するトークン数と再試行回数を設定し、顧客向け経路の容量を圧迫したら索引側を停止します。
全量再構築を例外として受け入れる
合格条件は、通常の一括公開が変更集合だけを索引し、240文書の試験で外部処理単位が予測範囲に収まることです。全量試験は小さな複製環境で先に測り、本番では金額、時間、停止条件、戻し方を承認してから実行します。
この計算シートがあれば、『高そうだから止める』でも『必要そうだから全部回す』でもなく、全量化が生む追加74.592Mトークンに見合う理由を判断できます。料金ページで現在の製品範囲を確認しつつ、モデル単価そのものは必ずプロバイダーの公式料金を実行日に再確認してください。
「一括公開で埋め込みを全再構築する前に、75.6Mトークンの費用を計算する」の「埋め込み再構築計算シート」を、最初の実環境導入に使ってください。AI Cost Circuit Breakerを無料でダウンロードし、Monitoringから始め、期待するシグナルと戻し方を確認してから制御を有効にしましょう。