固定料金で納品する診断範囲を定義する
費用増の調査はCDN、WordPress、独自プラグイン、プロバイダー、請求の各層へ広がりやすく、原因が見つかるまでという契約では工数上限がありません。固定料金で販売するなら、入力資料、調べる経路数、採取する時間窓、成果物、終了条件を先に限定します。
診断の成果は必ずしも修正ではありません。どの層で費用対象処理が増えたか、確認できなかった範囲はどこか、次に誰が何を直すべきかを示す証拠マップまでを納品物にすると、未知の実装へ無償で入り込むことを防げます。
12時間の原価と開始条件を価格へ入れる
標準案件を受付3時間、通信追跡5時間、報告2時間の計10時間とし、ログ欠損や再現待ちへ20%の予備工数を置けば販売上の想定は12時間です。時給だけでなく、管理、営業、ツール、再作業を含む社内原価を掛けます。
例示価格1,200ドルが妥当かは、担当者の請求単価ではなく総原価と粗利目標で判断します。総原価が840ドルなら粗利360ドル、粗利率30%です。原因不明率や範囲外対応が増えれば、その差は次回価格または受付条件へ戻します。
受付には変更履歴、対象URL、請求期間、再現手順、CloudflareとWordPressの閲覧権限を含めます。権限待ちや資料不足を固定時間に含めると採算が崩れるため、必要資料がそろった時点を診断開始と定義します。
| 工程 | 標準時間 | 含むもの | 追加料金になる条件 |
|---|---|---|---|
| 受付 | 3時間 | 資料確認、30分面談、時間窓確定 | 権限回復、資料作成代行 |
| 通信追跡 | 5時間 | 代表2経路、要求ID照合 | 3経路目、ログ欠損の復元 |
| 報告 | 2時間 | 証拠マップ、原因層、次の選択肢 | 役員会出席、追加様式 |
| 予備工数 | 2時間 | 一度の再現待ち、軽微な確認 | 独自実装の改修 |
| 合計 | 12時間 | 固定範囲 | 書面承認後に別見積り |
標準範囲から外れる作業を明示する
独自コードの修正、プロバイダーとの交渉、過去数か月の全件法務監査、個人情報の復元、第三者システムの設定変更は標準範囲外と明示します。追加調査は、責任層と仮説が確定した時点で見積り直します。
証拠マップの受入品質を決める
納品時には、代表要求がエッジ、WordPress、AI Client、プロバイダーのどこを通ったか、時刻と要求IDで追える必要があります。推測だけの原因名や、グラフのスクリーンショットだけでは受入条件を満たしません。
AI Cost Circuit Breakerを使う顧客では、対象となるWordPress標準AI Client経由と、直接SDKなど対象外経路を分けます。対象外を『検知漏れ』とせず、別の観測が必要な範囲として示すことが、制作会社への信頼につながります。
3案件の実績で価格と入口を更新する
案件終了後に実時間、待ち時間、再作業、原因層、追加見積り転換率を記録します。3案件の平均が想定12時間を超えたら、担当者の努力で吸収せず、入口資料、対応経路数、価格のどれを変えるか決めます。
固定料金診断の価値は、安く原因を当てることではなく、顧客が次の修正を証拠に基づいて選べることです。Agencyのサイト管理機能と組み合わせても、通信経路診断の専門工数はライセンス料金とは別のサービスとして説明します。
「AI通信経路の調査を、赤字にならない固定料金メニューへ変える」の「通信経路診断の原価表」を、最初の実環境導入に使ってください。AI Cost Circuit Breakerを無料でダウンロードし、Monitoringから始め、期待するシグナルと戻し方を確認してから制御を有効にしましょう。